BURNING BRIDGES / ARCH ENEMY

スポンサーリンク

レビュー

メロディックデスメタルバンド、アーチエネミーの3枚目のアルバム。このアルバムを最後にボーカルのヨハンが脱退するため、ヨハン期最後のアルバムある。

内容としては1stが持つ攻撃性をそのままに、2ndで見せたダークでドゥームな感じも併せ持つ、まさにこれまでの集大成であり、この時点のアーチエネミーとしての最高傑作と言える。

さ本作を語る上で忘れていけないのが、アモット兄弟による非常に哀愁漂う叙情的なギターフレーズだろう。それでいてバッキングはデスメタル由来の非常に攻撃的であるのだから、まさにメロディックデスメタルの代名詞として本作をあげてもいいのではないかと思える。

また、このアルバムからベーシストとしてシャーリー・ダンジェロが加入している。彼のスタイルだが、とにかくベースラインが唸る。非常に唸る。さらに先のアルバムでは半ば離脱していたドラマーのダニエル・アーランダソンが正式にバンドに復帰。いうまでもなくダニエルも手数が多く早いフレーズを叩くことを得意としている。サウンドの土台となる二人がこれだけアグレッシブなので、ギターが軽やかなフレーズを弾いていたとしても変に爽やかになりすぎることがなく、攻撃性を保ったままでいられる。

スポンサーリンク

楽曲解説

1曲目「THE IMMORTAL」。1作目の「BURY ME AN ANGEL」や2作目の「BEAST OF MAN」のようにアルバムの先頭曲にして、非常に疾走感あふれる曲。それでいてこの時期のアーチエネミーらしいおどろおどろしさも包括されている。

2曲目「DEAD INSIDE」。1曲目と同じく疾走系ではあるが、リフのギターのユニゾンがすごく綺麗。どちらかというとメロディに重きをおきつつも、ギターソロパートの部分のバッキングは少しヘヴィであったり、またギターソロ自体は非常に明るい印象のふれーずだったりと結構アグレッシブな曲。

3曲目「PILGRIM」。個人的にはドラムが聞いていて面白い曲。またサビの部分のバッキングとリードギターのフレーズが非常にノリのいい。

4曲目「SILVERWING」。本作のキラーチューン。なんといても全体的に「美しい」。まずイントロで非常に美しいギターのユニゾンのあと、非常にヘヴィかつ攻撃的なリフが始まる。そしてサビの部分で合唱不可避のメロディアスなリードギターが奏でれる。ギターソロパートも非常に明るく美しい。

5曲目「DEMONIC SCIENCE」。前半は非常にヘヴィでデスメタル的側面が強く、先ほどの曲との対比でその部分がより強調されている。ただその中にもアーチエネミーらしいメロディも含まれている。特に後半に行くにつれヘヴィさからメロディアスに変わっていく変化していく。この4曲目と5曲目の配置によってアルバムを通して聞いても飽きず、非常に巧妙な構成だと思う。

6曲目「SEED OF HATE」。非常にノリのいいバッキングで、音もそれほどヘヴィではない。後ろに流れるダニエルのドラムの手数の多さもあり、かなり爽やか系の疾走感を感じる曲。

7曲目「ANGELCLAW」。6曲目と比べるとややヘヴィだが、曲単体で見るとそれほどでも。どちらかというとメロディ重視の曲で、とりわけギターソロはかなり軽やかでメロディアス。

8曲目「BURNING BRIDGES」。かなりおどろおどろしく、非常にヘヴィな曲。どちらかというと軽やかな印象が多かったのに対して、アルバムの最後にこのような曲を持ってくることで全体の雰囲気をダークなものとしていうる。途中流れるストリングス(?)もあいまってややゴスっぽくもあり、それがこの曲の暗い雰囲気を増している。

以下は日本版限定。

9曲目「SCREAM OF FIRE」。「ヨーロッパ」のカバー楽曲ではあるのだが、完全にこのアルバムになじんでおり、完璧に自分たちのものにしている。ただ原曲の雰囲気は殺していないので、その匙加減はさすがである。

10曲目「FIELDS OF DESOLATION ’99」。1stに収録されていた楽曲の再録版。全体の雰囲気は変わっていないが、ギターソロ山盛りおかわりといった内容。

11曲目「STARBREAKER」。こちらはジューダス・プリーストのカバー。最初はかなりドゥーム調のアレンジかと思いきや、ギターソロパートではクラシカルながらもメロディアスなギターソロが奏でられており、これはこれで原曲の雰囲気を残しつつ彼ららしさも出している、いい塩梅。

Arch Enemyの「Burning Bridges」をApple Musicで
Arch EnemyのBurning BridgesをApple Musicでプレビュー。1999年年。8曲。時間:35分。 1曲¥204から。
スポンサーリンク

アルバム情報

リリース:1999/5/21

収録曲
1. THE IMMORTAL
2. DEAD INSIDE
3. PILGRIM
4. SILVERWING
5. DEMONIC SCIENCE
6. SEED OF HATE
7. ANGELCLAW
8. BURNING BRIDGES
9. SCREAM OF FIRE *
10.FIELDS OF DESOLATION ’99 *
11.STARBREAKER *
* 日本版限定

メンバー
Johan Liiva – Vo.
Michael Amott – Gt.
Christopher Amott – Gt.
Sharlee D’Angelo – Ba.
Daniel Erlandsson – Dr.

スポンサーリンク

関連動画

コメント

タイトルとURLをコピーしました