RUST IN PEACE / MEGADETH

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レビュー

メガデスの4枚目のアルバム。メガデスの黄金期の始まりとなったアルバムである。

 

まずメンバーが交代している。今回から日本でもおなじみ、マーティ・フリードマンが参加している。これにより、ややオリエンタルな独特のフレーズがもたらされており、メガデスの音楽性に攻撃性以外の複雑さ、つまりムスのいうところの「インテレクチュアル・スラッシュメタル」の音楽性をさらに前進させることに一役買っている。

 

またドラムのニック・メンザも加入し、おそらくムスやエレフソンと相性がよかったのだろう、メンバーが流動的なこのバンドの中で珍しく、10年間も同じメンバーでいることになる。

 

先ほども書いたように、本作はこれまでのメガデスが持っていた攻撃性や複雑性をそのままに、マーティのもたらした新たな音楽性も取り入れている。曲単体で見ても非常に変化に富む構成が多く、プログレッシブな要素も見受けられる。

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楽曲解説

1.「HOLY WARS…THE PUNISHMENT DUE」
いきなりキレッキレのリフから始まる。曲の中盤にあるアコースティックギターのややエスニック風のフレーズがいいアクセントになっている。そこから重ったるい、ドゥームな雰囲気になるが、その後さらに一変。再度攻撃的になり、これまたキレのあるギターソロを繰り出す。これだけでこのアルバムを買う価値のある。

 

2.「HANGER 18」
ちょっと雰囲気は変わり、スラッシュメタルにしてはややメロディアス。いかにもメガデスらしいリフ。後半のムスとマーティのギターバトルも聞き応えがあり、両者のプレイスタイルの違いがよくわかる。

 

3.「TAKE NO PRISONERS」
シュレッドなリフで構成される、キレのいい曲。相変わらず、歌いながら弾けというわれたら「嘘だろ?」というようなリフをスラスラ弾いてくれる。

 

 

4.「FIVE MAGICS」
出だし、および曲の中盤あたりまでは面妖な雰囲気がある。ただ後半にいくにつれ加速していき、非常に最後のムスの攻撃的なギターソロで終わる。そういった意味では「PEACES SELL〜」のころの曲とよく似ている。

 

5.「POISON WAS THE CURE」
非常にドゥームな導入から、メガデスお得意の音数の多いキレのあるリフが繰り広げられる。

 

6.「LUCRETIA」
ミドルテンポの、聞き手にじっくり聴かせようという雰囲気の曲。これも聴きどころは二人のギターソロ。

 

7.「TORNADO OF SOULS」
1,2曲目に並ぶ、本作の中の傑作。曲の中盤へ向かう

 

8.「DAWN PATROL」
エレフソンとニックのリズム隊のみ、他ムスの語りかけるようなボーカルだけという、非常に暗く雰囲気の曲。

 

9.「RUST IN PEACE…POLARIS」
オリジナル版のラストを飾るにしてはややおとなし目の曲。だがそれは「ラストを飾るにしては」という範疇で、相変わらず複雑なリフで埋め尽くされている。ただテンポはやや遅めで、リフもシュレッドというよりは跳ねるようなリズムである。そういった意味ではややおとなし目か。曲自体はいいので、もっと中盤か2曲目あたりに持って来ればしっくりきたかも。ただ後半への盛り上がりはさすが。

 

10.「MY CREATION」 ※リマスター版から収録
非常にヘヴィ。それでいて怪しげで陰気な曲。ただ8曲目と異なり、後ろで非常にシュレッドなギターが鳴り響き、それがより一層鬱々たる雰囲気を作り出している。

 

リマスター版はさらに「RUST IN PEACE…POLARIS」「HOLY WARS…THE PUNISHMENT DUE」「TAKE NO PRISONERS」のデモ版が収録されている。

 

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アルバム情報

リリース:1990/9/24

メンバー:
Dave Mustaine – Vo.Gt.
David Elefson – Ba.
Marty Friedman – Gt.
Nick Menza – Dr.

 

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