THE NOTHING / KORN

スポンサーリンク

レビュー

ニューメタルのパイオニア、コーンの13枚目のアルバム。

コーンについては初期のアルバムを2〜3枚聴いただけで、正直あまり気に留めておらず、このレビューを書くまで、このアルバム含めて13枚もリリースしていることすら知らなかった。

 

さて、たまたまリリース直後近所のCDショップで見かけたので買ってみたら、やられた。もともとこのバンドはヒステリックというか、悲痛な感じを主体として独特の世界観を構成していたが、本作はそれをかなり前進させている。

 

全体を聴いた感想として、激しいとか、攻撃的とか、そういった印象はなく(所々感じる場面はあるにしても)、むしろどことなく静かで、クリアであるが、それを突き破って感情的なフレーズやサウンドが出てきている。

(そう行った意味では、直近でリリースされているスリップノットの新作とも近い部分はある。)

 

このアルバムを聴き終わってアートワークを見返すと、見事にマッチしていることがわかる。真っ白な背景は一見綺麗ではあるが、そこにある不気味な人の形をした何か。そのシンプルにして強いインパクトを与えているのが本作である。

 

スポンサーリンク

楽曲情報

1.「THE END BEGINS」
2.「COLD」
コーンお得意のバグパイプによるによるケルティックな1曲目。だがそれにジョナサンの泣き叫ぶようなボーカルが加わることで、本作らしさを早くも表している。これをイントロとして2曲目へ。非常にヘヴィであるが、今度は逆にジョナサンの心地よいクリーンな歌声によってサビが非常に爽快。ただ所々で、それこそコーンらしいグロウルっぽいがなり声のラップも聞ける。

 

3.「YOU’LL NEVER FIND ME」
サウンド自体は初期っぽい感じがする。ただギターのリフは聴けば聴くほどスリップノットっぽいように思う。

 

4.「THE DARKNESS IS REVEALING」
雰囲気は3曲目と同じ、ただこっちは途中のラップパート、お得意の不協和音が組み込まれていて、それ以外のリフも含めコーンらしい曲。

 

5.「IDIOSYNCRASY」
こちらもコーンらしい重低音が主体だが、サビの部分がヘヴィなんだけど爽快な感じがする。
ジョナサンのヒステリックな歌唱も堪能できる。

 

6.「THE SEDUCTION」
よくよく聴けばそうでもないんだが、なぜか最初に聞いた感じはどことなく童謡っぽいとおもった。ベースとドラム、ジョナサンのボーカルが主体で、静かながらも不気味な感じ。アルバム全体のインターミッション的な位置付けか?

 

7.「FINALLY FREE」
リフの細かな休符が、どこか巻き戻しをしているかのような雰囲気を出している。曲の途中にある不自然とも言えるブレイクもあり、ちょっと実験的な感じがする。

 

8.「CAN YOU HEAR ME」
先ほどとちがい、どちらかというとストレートというかシンプルな楽曲。おかげですごく聴きやすい。

 

9.「THE RINGMASTER」
このアルバムの中で、要所要所でヒップポップというかラップっぽさが強調。もともとコーンはそういった傾向にあったが、このアルバムの中ではこの曲が一番感じる。

 

10.「GRAVITY OF DISCOMFORT」
これも6曲目のような、不思議なボーカルラインの曲。それ以外の部分は非常にヘヴィな曲。

 

11.「H@RD3R」
なんとなくこのタイトルを見て安心してしまった自分がいる。
曲の内容自体はやや不思議な感じのメロディラインの出だし、しかし後半に連れてどんどんエモーショナルになっていく。タイトルの雰囲気通り。

 

12.「THIS LOSS」
最初のボーカルのメロディ自体はさっきと同じだが、あっちはクリーンボイスだったのに対してこちらはダミ声。そしてコーンらしいヘヴィサウンドが繰り広げられたかと思えば、途中の軽やかなメロディはQUEENのようにも感じられる。

 

13.「SURRENDER TO FAILURE」
アルバムを最後を飾る曲であるが、ドラムとベースが強調されるも、歪んだギターサウンドがないので静かな印象の曲。雰囲気は6曲目に近い。

 

スポンサーリンク

アルバム情報

リリース:2019/9/13

メンバー:
Jonathan Davis – Vo. bgpipes
James “Munky” Shaffer – Gt.
Brian “Head” Welch – Gt.
Reginald “Fledy” Arvizu – Ba.
Ray Luzier – Dr.

 

スポンサーリンク

関連動画

コメント

タイトルとURLをコピーしました