PERIPHERY Ⅳ : HAIL STAN / PERIPHERY

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レビュー

ジェント界のカリスマ、ペリフェリーの5枚目のスタジオアルバム。
前回も前回で非常に完成度の高いアルバムだったが、今作も期待を裏切らないペリフェリーらしさが詰まったアルバム。

全体を聞いた感じとして、時に連続的に、時にダイナミックに曲調が変化して行きながらも、不思議とアルバム通して聞いてみると一貫した感じも受ける。むしろアルバムを通したあとの一体感は前作以上かもしれない。それはスタイルは変えつつも、ペリフェリーらしさを必ず全曲に感じられるようになっているからなのだと私は解釈している。

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楽曲解説

1曲目「Reptile」は16分44秒という超大作。曲の展開も非常に ストリングスからはじまる。その後バックにへヴィなギターの音が流れつつ、どこか儚さを感じさせる曲が続く。720ぐらいからバックがクリーンなアルペジオにかわり、しばらく再度静かに進行しつつもその後徐々に盛り上がりをみせ、10分前後から再度へヴィなリフが繰り広げられる。11分過ぎから静かながらもテクニカルなギターソロ  その後またストリングスパートを挟みつつ再度盛り上がりを見せたあと、最後はバックにへヴィなサウンドが流れつつも、静かに、それでいて力強く進行して、余韻を残しつつ終わる。この1曲だけで1枚のアルバムを聞き終わったかのような充実感を感じさせるが、まだこれは始まりに過ぎない。

2曲目「Blood Eagle」は王道なジェントナンバー。へヴィネスを前面に押し出しているが、それでいてやはりペリフェリーらしいエモーシヨナルなフレーズや、プログレ的なギターソロ可能性など、よく聞くと以外とこれもいろいろてんこ盛りな曲。

次の3曲目「CHVRCH BVRNER」のほうは2曲目ほどへヴィネスを前面に出していないが、どちらかというとこっちのほうが典型的なジェントっぽい。その曲のアウトロで突然エレクトロな音が流れたと思ったら、そのまま4曲目「Garden in The Bones」へ。ジャガーノートの時のように、ながらできいていたらそのまま1つの曲かと思うように自然につながる。ただ曲調は変わって、どちらかというとエモーショナルな印象。

5曲目「It’s Only Smiles」は4曲目以上にエモい。前半の楽曲とはまた雰囲気を大きく変えている。

6曲目「Follow Your Ghost」はさらに一転して、ヘヴィネスを再度押し出した楽曲。続く7曲目「Crush」はさらに曲調が変わり、ダンスミュージック的な印象が強く、彼らの音楽性の多様さを垣間見れる楽曲。5:20くらいから始まるクラッシックパートの唐突感もまたすごく、違う楽曲が始まったのかと思ったらまだ同じ曲だったときの衝撃よ。

8曲目「Sentient Glow」はジェンティでありながら疾走感溢れたナンバー。さっきまでのラジオから流れたようなストリングスは一体何処へ。で、これだけ書けば全く関わりのないちぐはぐな感じがあると思うが、なぜか実際聞いてみるとそこまで感じない。不思議。そしてそのまま流れるようにラスト「Satellites」が始まる。これも曲そのものはさっきの曲とは異なり今度は静かな印象の楽曲だが、それでも先ほどの曲とは不思議な一体感を感じる。また4:40ほどから再度ヘヴィネスパートに入り、その後盛り上がりを見せながらラストへと向かう。が、無駄に余韻を残すことなく突然終わるので、まるで突然夢から覚めたような感覚に陥る。

多様なアイデアを詰め込みつつも、それでいて全てが「ペリフェリーらしい」と言える、彼らの「これまで」と「これから」を感じられる1枚。

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アルバム情報

リリース:2019年

収録曲
1. Reptile
2. Blood Eagle
3. CHVRCH BVRNER
4. Garden in The Bones
5. It’s Only Smiles
6. Follow Your Ghost
7. Crush
8. Sentient Glow
9. Satellites

メンバー
Spencer Sotelo – Vo
Misha “Bulb” Mansoor – Gt.
Jake Bowen Gt.
Mark Holbomb – Gt.
Matt Halpern – Dr.

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