レビュー
元アーチエネミーのクリストファー・アモットの実質ソロプロジェクトとも言えるバンド、アルマゲドン、その最初のアルバムを現行メンバーでリレコーディングした作品。クレジットの所々に兄マイケル・アモットの名前が書かれているので、ある意味アーチエネミーファンにとっても必聴の1枚かもしれない(ただし、マイケル兄さんが弾いているわけではないので注意)。アルバムとしてはメロディックデスメタルに分類されるだろうが、全体的に1曲の中でテンポや印象が変わる場面が目立ち、クリストファーの豊かな音楽経験が垣間見れるアルバムでもある。
同じメロディックデスメタルという音楽性ながら、アーチエネミーとは全く違う印象を持つ1枚。
個人的なオススメは#1、#4と#8
楽曲解説
私はオリジナルのCROSSING THE RUBICONは持っていないので、あくまでこのアルバムだけの感想として描かせていただく。
1曲目のインスト曲「2022」あと、2曲目「GODFORSAKEN」に続く。ブラックメタルばりのファストでダークなリフから始まる。ただし途中ギターソロのバックでは爽やかなアルペジオがなっていることも含め、早くもこのアルバムがただのメロディックデスメタル・アルバムではないことを示している。
3曲目「THE JUGGERERNAUT DIVINE」はさっきの曲の延長戦上の曲ではあるのだが、どちらかというと爽やかに駆け抜ける楽曲かと思いきや、これも途中テンポを落として1曲の中でメリハリの効いた構成となっている。
4曲目「ASTRAL ADBENTURE」は楽曲がドラマティックに変化し、思わず聞き込んでしまう1曲。
5曲目「FUNERAL IN SPACE」はケルティックな笛から始まり、途中クリストファーの泣きのギターソロが入る、静かなメタルバラードなインスト。そこから6曲目「ASTEROID DOMINION」に続くが、この曲はアルバム全体を通して比較的ストレートなメタルナンバーだと思う。その後7曲目「GALAXIES AWAY PT2」はドラムソロ曲。
8曲目「FAITHLESS」。これも最初は普通のメロデスの曲かと思いきや、中盤からガラリと変わって特徴的なリフにクリストファーの泣きのギターソロが続く。
その後怪しげな雰囲気のインスト曲である9曲目「CHILDREN OF THE NEW SUN」、ややエスニックな雰囲気で始まるが、逆に全体的にはストレートなメロデス曲に感じる10曲目「INTO THE SUN」へとつながる。
そして10曲目「NOTHING IS NOTHING」にてラストに向かって盛り上がりを見せたあと、エンディングとなる11曲目「FORBIDDEN ZONE」がどこか明るく、どこか幻想的に締める。
アルバム情報
収録曲
- 2022
- GODFORSAKEN
- THE JUGGERERNAUT DIVINE
- ASTRAL ADBENTURE
- FUNERAL IN SPACE
- ASTEROID DOMINION
- GALAXIES AWAY PT2
- FAITHLESS
- CHILDREN OF THE NEW SUN
- NOTHING IS NOTHING
- FORBIDDEN ZONE
メンバー
Antony Hämäläinen – Vo.
Christopher Amott – Gt.
Joey Concepcion – Gt.
Andrew Penvny – Ba.
Márton Veress – Dr.
地方会社員アラサーメタラー。仕事で溜まった鬱憤をメタルに費やしております。
給料は大体メタルの音源かライブ遠征費用に消えるので、なかなか貯金ができないことが目下の悩み。
その他の趣味はバイクとゲーム(主にFPS)。
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